今回のインタビュー企画は、新規開園農園でご活躍されている菜園アドバイザーさんのお話です。この冬に開園したばかりの農園、シェア畑足立青井とシェア畑港南台でお話を伺いました。
遊休地などを活用して野菜作りを楽しむ場「シェア畑」は年々増え続けています。
開園したばかりの農園でのお仕事の様子やアドバイザーになられたきっかけについて伺ってきました。
春夏野菜のお手入れで慌ただしいこの時期に、インタビューに応じていただきありがとうございます。
ー 新しい農園のオープンと同時にアドバイザーとなった加納さん、お仕事はどうですか?
加納さん:
畑がオープンすると、皆さんがほぼ同時に種まきをします。種にもそれぞれ個性があったり、撒いた時の気候によったり、生育が異なります。その過程を一緒に見守り、収穫ができて喜んでいらっしゃる姿を見ると嬉しいですね。
私は、定年退職するまで中学の教員でした。その合間に、学校の空き地を使っていろいろな野菜を作っていました。「ツタンカーメンのエンドウマメ」という珍しいエンドウマメを作ったことがありました。エジプトのツタンカーメン王の時代に作られていたといわれている野菜で、どんな風に育つか楽しみながら育てました。上手にできたので、生徒と一緒に収穫し周りの人に配りました。皆が喜んでくれ、その時は本当に嬉しくなりました。
ー アドバイザー応募のきっかけを教えてください。
教職を離れてから、好きな野菜作りを通して社会と関わりたいと思いました。そんな時にシェア畑の菜園アドバイザーを知り、興味が湧いたのですが、その時点ではまだ無理かなと思っていました。その後、横浜市の野菜作り講座を1年間受講しました。講座を終えた時、新しい農園ができるという情報を見ました。今度は大丈夫!と思ってアドバイザーに応募しました。
ー お仕事の中で大変なことはありますか?
港南台農園がオープンするまでは近隣の農園で研修をしていたのですが、そこでは利用者の方と野菜作りの話をしたり、作業をしたり、比較的ゆっくりと仕事ができました。しかし、港南台農園がオープンすると、初めて来園される方々への対応や、慣れない業務もあり慌ただしくなりました。講習会も担当するようになり、一気にやることが増えたので、その時は大変でしたね。
それを見かねてか、先輩の高橋さんが新人アドバイザー向けにオリジナル講習会を企画してくださいました。丁寧にプリントを作って説明してくださいました。農園全体の今後の進め方を考えてくださるのも高橋さんです。色々とお世話になっています。
ー 先輩アドバイザーさんは頼れる存在なのですね。加納さんなりに工夫されていることはありますか?
まだまだ慣れないことが多いですが、自分の経験を活かせている時もあります。
講習会を開く際、伝え方に気を付けています。冒頭に今日の講習会の要点を伝え、それから説明に入る。おさらいをする目的で最後にもう一度同じ要点を伝えます。その後も、振り返りができるようにポイントを書いた紙を掲示板に掲示しておきます。そうすることでそれぞれのペースで作業ができます。
ー 教育の場での経験を活かされている姿が目に浮かびます。
ー 港南台農園の特徴を教えてください。
畑までのアクセスの良さです。上大岡駅からバスが出ていて、バス停は農園の目の前です。大きな駐車場も隣接していますので車での来園も便利です。
港南台農園は身障者用のトレイも完備されています。
ー 続いて、足立青井農園の海老野さんにお話を伺いました。
アドバイザーのお仕事はどうですか?
海老野さん:
てんやわんやの日々ですが、さまざまな年齢の方々と野菜作りの話ができることがとても楽しいです。
先輩アドバイザーさんたちの知識の多さ、要点を抑えて利用者の方に説明する姿、私も見習っていきたいと思っています。さらに、農園での人間関係は会社でのそれとは違って、農や趣味をベースにしたフラットな関係ですからストレスも殆どありません。野菜作りそのものも利用者さんとのコミュニケーションも楽しいですよ。気が付くと休みの日でも畑や栽培のことを考えています。すっかり別の世界にハマってしまいました。
ー アドバイザーになる前はどのようなお仕事をされていたのですか?
私は農薬の毒性試験・調査研究の仕事を30年続けてきました。仕事柄、人と接する機会が少なかったので、定年退職後は人と接点が持てるようなコミュニティの場を作りたいと思い、カフェを作って経営していました。野菜作りは、そこでモーニングを提供していた時に、モーニングに添えるアスパラガスを自分で作ろうと思ったことがきっかけでした。カフェは閉店しましたが、野菜作りを続けていたある日、テレビで農家の収穫を手伝っている番組を目にしました。その時に趣味の野菜作りで社会と接点を持てたらどうだろうか?と思い立ち、菜園アドバイザーに巡り合いました。
ー 農薬について調査されていたとのこと、無農薬栽培のシェア畑に興味を持たれたのはどうしてですか。
農薬は悪者扱いされがちですが、個人的には、農薬は悪ではないと思っています。地球上に何十億と暮らす人々の食糧を得る為には、農薬はなくてはならないものです。人類は生命を繋がなくてはならないので、正しく使うことを守り、これからも長く付き合っていく必要があります。
でも、家庭菜園では「量を作ること」を第一目標にする必要はありません。無農薬ならではの栽培を楽しみたいと思いました。個人的に、自然農薬で虫や病気と闘うことに興味がありますね。
ー 農薬は食糧を確保する上で欠かせないものである一方で、それなしでは野菜が作れないということでもない。野菜作りをどう楽しみたいか、家庭菜園ならば作る側に選択肢があるということですね。
ー 足立青井農園の特徴を教えてください。
農地だったところを土壌改良したため、土がとても良いです。青井農園は高層マンションや戸建住宅などが側にあり、利用者の方は近隣の方が多いです。駅からも徒歩15分で、畑のすぐ裏にコンビニがあります。
肥沃な土質の足立青井農園
ー 最後に、菜園アドバイザーに興味を持っている方に一言ずつお願いします。
加納さん:
体力に自信のある方、人と接するのが好きな方、ぜひチャレンジしてみて欲しいと思います。
海老野さん:
農に興味があって趣味として関わったことがあれば、別の世界に飛び込めます。新しい仲間ができます。躊躇している方は、ぜひ飛び込んでください。新しい世界が待っていますよ。
定年退職後、趣味の野菜作りを活かしてアドバイザーのお仕事にチャレンジされたお二人。
それぞれの経験を活かしながらご活躍されています。
本日は、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!
加納さん、海老野さんには、シェア畑港南台、シェア畑足立青井でお会いできます。
さて、シェア畑では一緒に畑を盛り上げてくれる、菜園アドバイザーを随時募集しています!市民農園・家庭菜園でのご経験を活かしてお仕事をしませんか?50~60代の方、野菜作りの趣味を活かしたい方も積極採用中!
シェア畑の菜園アドバイザーにご興味を持たれた方は、ぜひ下記より「アドバイザー採用情報」ページをご覧ください。
≫「アドバイザー採用情報」ページへ
≫電話でのお問合せ:03-6302-0023
≫メールでのお問合せ:saiyou@agrimedia.jp
遊休地などを活用して野菜作りを楽しむ場「シェア畑」は年々増え続けています。
開園したばかりの農園でのお仕事の様子やアドバイザーになられたきっかけについて伺ってきました。
春夏野菜のお手入れで慌ただしいこの時期に、インタビューに応じていただきありがとうございます。
ー 新しい農園のオープンと同時にアドバイザーとなった加納さん、お仕事はどうですか?
収穫を楽しむ、喜んでもらう、この経験をシェア畑で再び
加納さん:
畑がオープンすると、皆さんがほぼ同時に種まきをします。種にもそれぞれ個性があったり、撒いた時の気候によったり、生育が異なります。その過程を一緒に見守り、収穫ができて喜んでいらっしゃる姿を見ると嬉しいですね。
私は、定年退職するまで中学の教員でした。その合間に、学校の空き地を使っていろいろな野菜を作っていました。「ツタンカーメンのエンドウマメ」という珍しいエンドウマメを作ったことがありました。エジプトのツタンカーメン王の時代に作られていたといわれている野菜で、どんな風に育つか楽しみながら育てました。上手にできたので、生徒と一緒に収穫し周りの人に配りました。皆が喜んでくれ、その時は本当に嬉しくなりました。
ー アドバイザー応募のきっかけを教えてください。
教職を離れてから、好きな野菜作りを通して社会と関わりたいと思いました。そんな時にシェア畑の菜園アドバイザーを知り、興味が湧いたのですが、その時点ではまだ無理かなと思っていました。その後、横浜市の野菜作り講座を1年間受講しました。講座を終えた時、新しい農園ができるという情報を見ました。今度は大丈夫!と思ってアドバイザーに応募しました。
ー お仕事の中で大変なことはありますか?
先輩アドバイザーの支えもあり、これまでの仕事の経験も活かせています
港南台農園がオープンするまでは近隣の農園で研修をしていたのですが、そこでは利用者の方と野菜作りの話をしたり、作業をしたり、比較的ゆっくりと仕事ができました。しかし、港南台農園がオープンすると、初めて来園される方々への対応や、慣れない業務もあり慌ただしくなりました。講習会も担当するようになり、一気にやることが増えたので、その時は大変でしたね。
それを見かねてか、先輩の高橋さんが新人アドバイザー向けにオリジナル講習会を企画してくださいました。丁寧にプリントを作って説明してくださいました。農園全体の今後の進め方を考えてくださるのも高橋さんです。色々とお世話になっています。
ー 先輩アドバイザーさんは頼れる存在なのですね。加納さんなりに工夫されていることはありますか?
まだまだ慣れないことが多いですが、自分の経験を活かせている時もあります。
講習会を開く際、伝え方に気を付けています。冒頭に今日の講習会の要点を伝え、それから説明に入る。おさらいをする目的で最後にもう一度同じ要点を伝えます。その後も、振り返りができるようにポイントを書いた紙を掲示板に掲示しておきます。そうすることでそれぞれのペースで作業ができます。
ー 教育の場での経験を活かされている姿が目に浮かびます。
ー 港南台農園の特徴を教えてください。
畑の目の前がバス停。大きい駐車場に身障者用トイレも完備
畑までのアクセスの良さです。上大岡駅からバスが出ていて、バス停は農園の目の前です。大きな駐車場も隣接していますので車での来園も便利です。
港南台農園は身障者用のトレイも完備されています。
ー 続いて、足立青井農園の海老野さんにお話を伺いました。
アドバイザーのお仕事はどうですか?
農の世界で繋がるフラットな関係、野菜作りという全く別の世界にハマってしまった
海老野さん:
てんやわんやの日々ですが、さまざまな年齢の方々と野菜作りの話ができることがとても楽しいです。
先輩アドバイザーさんたちの知識の多さ、要点を抑えて利用者の方に説明する姿、私も見習っていきたいと思っています。さらに、農園での人間関係は会社でのそれとは違って、農や趣味をベースにしたフラットな関係ですからストレスも殆どありません。野菜作りそのものも利用者さんとのコミュニケーションも楽しいですよ。気が付くと休みの日でも畑や栽培のことを考えています。すっかり別の世界にハマってしまいました。
ー アドバイザーになる前はどのようなお仕事をされていたのですか?
私は農薬の毒性試験・調査研究の仕事を30年続けてきました。仕事柄、人と接する機会が少なかったので、定年退職後は人と接点が持てるようなコミュニティの場を作りたいと思い、カフェを作って経営していました。野菜作りは、そこでモーニングを提供していた時に、モーニングに添えるアスパラガスを自分で作ろうと思ったことがきっかけでした。カフェは閉店しましたが、野菜作りを続けていたある日、テレビで農家の収穫を手伝っている番組を目にしました。その時に趣味の野菜作りで社会と接点を持てたらどうだろうか?と思い立ち、菜園アドバイザーに巡り合いました。
ー 農薬について調査されていたとのこと、無農薬栽培のシェア畑に興味を持たれたのはどうしてですか。
無農薬の野菜づくりも大切
農薬は悪者扱いされがちですが、個人的には、農薬は悪ではないと思っています。地球上に何十億と暮らす人々の食糧を得る為には、農薬はなくてはならないものです。人類は生命を繋がなくてはならないので、正しく使うことを守り、これからも長く付き合っていく必要があります。
でも、家庭菜園では「量を作ること」を第一目標にする必要はありません。無農薬ならではの栽培を楽しみたいと思いました。個人的に、自然農薬で虫や病気と闘うことに興味がありますね。
ー 農薬は食糧を確保する上で欠かせないものである一方で、それなしでは野菜が作れないということでもない。野菜作りをどう楽しみたいか、家庭菜園ならば作る側に選択肢があるということですね。
ー 足立青井農園の特徴を教えてください。
農地だったところを土壌改良したため、土がとても良いです。青井農園は高層マンションや戸建住宅などが側にあり、利用者の方は近隣の方が多いです。駅からも徒歩15分で、畑のすぐ裏にコンビニがあります。
肥沃な土質の足立青井農園
ー 最後に、菜園アドバイザーに興味を持っている方に一言ずつお願いします。
加納さん:
体力に自信のある方、人と接するのが好きな方、ぜひチャレンジしてみて欲しいと思います。
海老野さん:
農に興味があって趣味として関わったことがあれば、別の世界に飛び込めます。新しい仲間ができます。躊躇している方は、ぜひ飛び込んでください。新しい世界が待っていますよ。
定年退職後、趣味の野菜作りを活かしてアドバイザーのお仕事にチャレンジされたお二人。
それぞれの経験を活かしながらご活躍されています。
本日は、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!
加納さん、海老野さんには、シェア畑港南台、シェア畑足立青井でお会いできます。
さて、シェア畑では一緒に畑を盛り上げてくれる、菜園アドバイザーを随時募集しています!市民農園・家庭菜園でのご経験を活かしてお仕事をしませんか?50~60代の方、野菜作りの趣味を活かしたい方も積極採用中!
シェア畑の菜園アドバイザーにご興味を持たれた方は、ぜひ下記より「アドバイザー採用情報」ページをご覧ください。
≫「アドバイザー採用情報」ページへ
≫電話でのお問合せ:03-6302-0023
≫メールでのお問合せ:saiyou@agrimedia.jp