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野菜や果物の育て方

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運営スタッフさん（菜園アドバイザー）

2022.1.1

トマトの栽培・育て方を徹底解説！わき芽かき、摘心・摘果など失敗しないトマトの栽培方法ついて詳しく説明

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トマトを上手に栽培する方法。栽培で起こる疑問トラブルも詳しく解説

｜目次

■トマトはどんな野菜？
　　・トマトの種類
　　・トマトの生育条件
　　・トマトの旬の時期
■トマトの栽培の手順
　　・プランターでのトマトの栽培に必要なもの
　　・トマトの苗を準備する
　　・土作り
　　・トマトの植え付けの時期は？
　　・苗の植え付け
　　・プランターでの支柱の立て方
　　・わき芽かきについて
　　・追肥
　　・トマト栽培の摘心・摘果
　　・トマトの収穫時期と収穫方法は？
■トマトの栽培で気を付けるべき生長不良と主な病気について
　　・うどんこ病
　　・青枯病
　　・トマト褐色腐敗病
　　・トマトの病気の予防と対策について
■トマトの栽培で重要な害虫対策について
　　・アブラムシ類
　　・ハダニ類
　　・オオタバコガ
　　・カメムシ
　　・対処法
■連作障害とコンパニオンプランツについて
■トマトの栽培で悩んだら、菜園アドバイザーに相談してみよう
■まとめ

料理にも幅広く使えて栄養価も高いことから、万能野菜として人気のあるトマト。
美味しいトマトを家庭で栽培できたら嬉しいですよね。
実はトマトは家庭菜園にぴったりの野菜ということをご存じですか？
初心者でも育てやすいことから、家庭菜園で庭やベランダで育てる人が増えています。
トマトの苗を5月上旬頃に植えれば、夏から秋にかけてみずみずしいトマトを収穫できます。

この記事では、初心者でもできるプランターでのトマトの栽培について詳しく解説していきます。

下記の動画もぜひご参照ください
失敗しない！プランターのトマト栽培！割り箸1本で水やりを管理する方法！？ミニトマト・中玉トマトにピッタイ！ポイントを４つ紹介【家庭菜園】【プランター置き場】

トマトはどんな野菜？

トマトはナス科ナス属の野菜で、中南米が原産と言われています。
よく知られるリコピンを多く含んでおり、抗酸化作用が高い野菜です。
他にもビタミンCや、食物繊維、ビタミンEといった様々な栄養素をバランス良く含んでおり、美肌や健康への効果も期待できます。

・トマトの種類

トマトは実のサイズと重量によって、おおまかに3つの種類に分けられます。

①大玉（約100グラム以上）
硬くて果肉がしっかりとしているのが特徴。
崩れにくく、加熱料理に向いています。
代表品種は「桃太郎トマト」で、甘みが強く、生食にもオススメです。

②中玉（30〜60グラム程度）
食べきりサイズ。
代表品種は「フルティカ」で、甘みがあり皮が薄く、リコピンが多いのが特徴です。

③ミニトマト（約30グラム以下）
別名チェリートマト。
代表品種は「千果」で、濃い赤色をした、まん丸で艶のある実です。
「アイコ」も甘みが強くて人気があります。
ミニトマトよりも小さい「マイクロトマト」と呼ばれる、直径約1cmに満たない超小粒の品種などもあります。

その他、ジュース/ケチャップ/缶詰などに使用される「加工用トマト」は栄養素が高く、調理用に適しています。
また、フルーツのように甘い「フルーツトマト」は、糖度が8度以上あり、トマトが苦手な方も甘くて食べやすいと人気を集めています。

・トマトの生育条件

トマトは日当たりの強い環境を好んで生長します。
生育適温は20〜30℃です。

・トマトの旬の時期

お住まいの地域によって異なりますが、7〜8月頃が最もおいしい旬の時期になります。
旬の時期に採れるトマトは栄養価も高いです。

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トマトの栽培の手順

トマトは、強い光が当たる場所と、昼と夜の温度差のある環境を好みます。
苗を準備して、日当たりと風通しの良いところで育てましょう。
トマトは畑やプランター、どちらも栽培が可能です。
ここでは家庭菜園で始めやすいプランターでの栽培方法について解説します。

・プランターでのトマトの栽培に必要なもの

家庭菜園のプランターでトマトを育てる場合、下記の準備が必要です。
・トマトの苗
・有機野菜培養土
・プランター（深さ30cm以上）
・鉢底石
・肥料
・支柱（長さ2mほど）
・麻ひも

・トマトの苗を準備する

トマトのプランター栽培は、最初から苗を購入して栽培するほうが成功しやすいです。
トマトの苗は、植え付け時期のひと月前ぐらい（4月頃）に園芸店やホームセンター等で販売が開始されます。
植え付ける苗でトマトの出来が変わるため、苗の選び方が重要です。

・苗の選び方のポイント
トマトの苗を購入するときは、まず良い苗を選択することが大切です。
苗を購入する際は、茎や葉の状態を確認しましょう。

茎に関しては、主枝は短くてえんぴつ以上の太さで、がっちりしているもの。
節間が短いのが理想です。

葉に関しては、鮮やかで濃い色が理想です。
葉の裏に病害虫が発生していないかも確認してください。
花やつぼみがたくさんついている苗を選ぶのがポイントです。

梅雨の時期や湿度の高い場所は、病気にかかりやすくなります。
そうならないためにも、なるべく耐病性のある品種を選んでください。

花の状態を確認する作業も重要です。
1番花（または蕾）が開きかけている状態は、生育が安定しやすいです。
若い苗は木ボケしやすく、花が開ききっているものは生長が遅れ、木負けしやすいので避けてください。
トマトの苗

・土作り

トマトは根を深く伸ばして生長するので、深さのあるプランターが必要です。
プランターを置く際は、日当たりと風通しの良い場所を選びましょう。

トマトのプランター栽培において、最も手軽なのは市販の有機野菜培養土を使うことです。
有機野菜培養土は、化学肥料を使用せず土と有機肥料が適切に配合されていてプランター栽培に適しています。

また、土の水はけをよくするために、鉢底石という軽石を土の下に敷き詰めておきます。
多湿に弱いので、土を乾燥気味にして育てるのがコツです。

・トマトの植え付けの時期は？

地域や品種によって、植え付け時期は異なります。
目安として、5月上旬に植え付け、7月〜9月上旬頃が収穫時期です。

植え付けが終わったら一日一回を目安に水やりをします。
トマトは乾燥気味な環境を好むため、水やりを多くする必要はありません。
葉っぱの様子を見ながら、萎れていたら水をやりましょう。

・苗の植え付け

トマトは根が深くまで伸びるため、30cm以上の深さがあるプランターを選びましょう。
浅いものを選んでしまうと、根が十分に伸びることができず、生育不良になってしまうので気をつけてください。

1 苗にたっぷりの水をやります。

2 プランターに苗と同じくらいの植え穴を掘ります。
　根鉢を崩さないように苗を軽く手で押さえ、根を傷つけないよう優しく植え付けます。

3 苗に水を浸透させるために、苗の周りを少し凹ませます。

4 強風で茎が倒れないように、箸か小さめの支柱を立てて、麻ひもで誘引します。
八の字にして緩めに括り付けましょう。支柱のところで結びつけ、苗を痛めないようにしてください。

5 土が乾燥するとうまく根づかなくなるので、植え付けから1週間程度の間は土が乾燥しないように注意します。
（水をあげる際はプランターの底穴から水が滴る程度に、たっぷりと与えてください。）

・プランターでの支柱の立て方

トマトは上にグングンと伸びていくので、支柱を立てて誘引する必要があります。
植え付けと同時に支柱を立て、生長を見ながら支柱に麻紐でくくりつけて誘引していきましょう。

・支柱を立てる際に必要なもの
　紐（麻紐かビニール紐）
　2メートル以上、太さ2センチぐらいの支柱

・プランター栽培での支柱の立て方について
【1本仕立て】
プランターに支柱を1本立て、支柱に主枝を麻ひもで固定します。
トマトの茎側から緩めに麻ひもを回し八の字に交差させて支柱に結びます。
茎が伸びていく度にこまめに固定していきましょう。

【あんどん仕立て】
支柱にらせん状に絡ませて栽培する方法です。
リングを上部につけて、3〜4つの輪状と3本の支柱を立てて、巻き付けながら生長する栽培方法です。

【ピラミッド仕立て】
3〜4本の支柱を斜めに立て、先端を結び、ピラミッド型にする栽培方法です。

下記の動画は畑の栽培になりますが、支柱についての参考になります。
トマト栽培を成功させるコツ！支柱の立て方を簡単解説！苗の植え付け後のお世話、誘引、脇芽カットなどを紹介！【家庭菜園】【1本仕立て】【2本仕立て】

・わき芽かきについて

芽かきとは間引きのようなもので、苗が生長して複数の芽が出てきた時に、優良なものを選抜して、あとの芽は抜きとってしまう作業のことです。

真上に伸びる主枝と横の枝の間に生えてくる芽のことを「わき芽」といいます。

わき芽を放置しておくとそのまま生長して伸びていき、主枝のように太くなって養分も分散されてしまいます。

定期的に枝をチェックして、出てきたら早めに摘み取っておきましょう。
まだ小さいうちは手でそっと摘み取ることができます。

下記の動画もぜひご参照ください。
家庭菜園や農園のトマト栽培で脇芽を全て摘むのはNG！？トマトを成功させる正しい脇芽摘みのタイミングを徹底解説！【農園ライフ】/ Tips for picking tomato side buds.

・追肥

第1花房が実り始めたら1回目の追肥をして、その後は月に1回ぐらいの頻度で追肥を施しましょう。
トマトは基本、追肥は控えめで、どうしても追肥が必須というわけではありません。
葉が大きすぎたり、茎が太くなりすぎていたら、肥料を控えた方が良いでしょう。

畝の脇に溝を掘り、1㎡につきひと握りの肥料を、円を描くようにまきます。
そして、外側から土寄せし、土をかぶせます。

生育の様子を見ながら、肥料の量を調整してください。

・トマト栽培の摘心・摘果

トマトの頂点に手が届かないくらい生長したら、一番上の茎を切り取り、上への生長を止めます。この作業を「摘心」といいます。

摘心することで、根から上に伸びる生長の養分を、花や茎葉、実を結びつけるのに変換でき、実が充実します。

また、ミニトマト以外（中玉トマト・大玉トマト）は「摘果」も同時に行いましょう。
摘果とは、生育不良の実を選別して、1房の数と形を揃える作業のことです。

まだ花の状態のもの、小さくて形の悪い実などを取り除きましょう。
1房に対して4〜5個ほどの実がついているのが中玉トマトになります。
3〜4個ほどの実の場合は大玉トマトになります。

摘果により、トマトの株に負担をかけることなく、揃った大きさのトマトをたくさん収穫することができます。

・トマトの収穫時期と収穫方法は？

トマトが開花してから55〜60日後ぐらいが収穫の目安です。
トマトのガクがくるんと反り返って、実が赤くなったら収穫の適期です。

たっぷりと太陽を浴びたトマトは夜中に栄養分を蓄えています。
収穫は早朝におこなうのがおすすめです。

トマトの実割れ（割れ果・裂果）は、トマトの実に亀裂が入ることです。
乾燥後に急な降雨があった際など、土壌水分の急激な変化により起こります。
雨が直接果皮に当たらないように、雨よけを使うのも良いでしょう。
また、マルチを使うことで、雨が降った時に作物に土が跳ね返らず、土壌の過失を防ぐので効果的です。

実割れしたトマトは、水分が多く含まれていますが、食べる分には問題ありません。
トマトソースなど、生ではなく調理する料理に使うのが良いでしょう。

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トマトの栽培で気を付けるべき生長不良と主な病気について

トマトを栽培する上での生長不良と主な病気について、注意するべきポイントを紹介します。

・うどんこ病

葉に斑点と白っぽい粉状のカビが発生し、枯れてしまう病気です。
湿度が低く、乾燥気味な場所に発生しやすいため、適度な水やりと日当たりの良いところで育てることで予防できます。発病を見つけた場合は葉をすぐに処分しましょう。

・青枯病

根から菌が侵入して、青い葉のまま枯死してしまう病気です。
土中の水分が過剰になると、菌が増える土壌病害です。予防としては水はけの良い畝を選んでください。発病を見つけたら、株ごと抜き取って処分してください。

・トマト褐色腐敗病

果実の先端部から発病することが多く、水浸上の淡褐色、円形の病斑が表れます。
被害が進むとヘタ部分が茶褐色になり、実も腐り灰色のカビに覆われます。

・トマトの病気の予防と対策について

トマトの病気は初期段階で早めに処理することで、予防できることが多いです。
光環境や土壌環境などに注意しながら管理を徹底すれば、多くの病気は予防できます。

トマトの栽培で重要な害虫対策について

トマトを栽培する上で発生しやすい害虫の予防・対策を紹介します。

・アブラムシ類

群れとなって、吸汁加害をします。被害を受けた植物は生長が止まり、枯死します。
アブラムシ類の排泄物から菌が発生し、葉が黒くなる現象が起きます。
発生の確認ができたら、セロハンテープなどを利用して駆除するのが良いでしょう。

・ハダニ類

主に葉裏に寄生し、汁を吸い白い小斑点が生じます。
やがて葉色は悪くなり、落葉して枯れることがあります。勢いよく水をかけることで、駆除ができます。綿棒タイプの粘着剤で取り除くこともできます。

・オオタバコガ

茎や果実に穴を開けて入り込みます。被害を受けた果実を取り除きます。周りの果実にも被害がないかよく調べてください。防虫ネットを被せることで予防が出来ます。

・カメムシ

トマトの中身が透けているような見た目になったらカメムシに果実を吸汁されている状態です。発見後は、ガムテープや粘着性のあるもので駆除してください。カメムシが越冬しやすい場所を作らないために、周辺の落ち葉や雑草をこまめに除去しましょう。

・対処法

薬剤などを使用しなくても、葉に潜んでいる虫はセロハンテープ等の粘着剤で取り除くことができます。水を吹きかけたりするのも効果的です。被害が深刻化しない為にも、早めの処置が有効です。

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連作障害とコンパニオンプランツについて

同じ科の野菜を毎年、同じ場所で栽培し続けることで、生育不良や病気が発生してしまう現象を連作障害といいます。
トマトはナス科の野菜なので、同じナス科野菜（ジャガイモやナス、ピーマン等）を栽培した場所では続けて栽培しない方が良いです。

プランターであれば、土を変えたり別の植物を植える等の対応をしましょう。

コンパニオンプランツとは、育てている野菜のそばに一緒に植えることで、害虫が寄り付かない等、お互いにとって良い影響をもたらす植物のことをいいます。

トマトと相性がいいのはバジルです。
トマトをバジルの傍で栽培すると、トマトの生育が良くなると考えられています。

また、トマトとバジルはイタリア料理などで共に使われるレシピが多いため、家庭栽培ではおすすめの組み合わせです。

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まとめ

本記事ではトマトを家庭で栽培するのに役立つ知識や具体的な栽培方法、育て方のポイントを紹介しました。

トマトの苗の植え付け方法や収穫方法など、基礎的なポイントを押さえることはもちろん、起こりうる病気や害虫などの予防・対策が取れれば、家庭菜園でも美味しいトマトを育てることができます。

家庭で育てる際は、道具を用意し、栽培環境を整える必要がありますが、自宅で準備が難しい人や大きな畑で栽培してみたい方はシェア畑を利用してみるのも有効です。

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