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中戸川 さん(ライター)

中央線の車窓から~農ヒストリーvol.3~

中央線の車窓から~農ヒストリーvol.3~
「世界の車窓から」というテレビ番組をご存じですか?
1987年からつづく息の長い紀行番組です。世界の電車の車窓から見える景色や街並みがとてもキレイで、いつも見入ってしまいます。
きょうは「車窓からみえる景色」を掘り下げてみたいとおもいます。

先日、JR中央線に乗ったとき、大きな看板が目にとびこんできました。八王子駅から都心にむけて走り出してすぐのことです。



「この場所に新しい駅を作りたいひとが建てた看板かな」ということはなんとなくわかります。「この新駅計画はいま、どうなっているのだろう?」。素朴な疑問がわいてきたので、現場を歩いてみました。

看板が建っているのは、JRの八王子駅(東京都八王子市)と豊田駅(東京都日野市)の間にある広い農地です。周辺には戸建て住宅がたちならんでいます。

現地で農作業をしていた、70代のおじさんに話をきくことができました。

筆者「この看板にある新駅の計画はいま、どうなっていますか?」

おじさん「つい先日、断念したらしいよ。新聞にでていたよ」

筆者「そうなんですか」

おじさん「結局、駅をつくっても、乗り降りするひとがそれほどいないってことなんだよ。この計画は昔からあるんだよ。バブルのころは、JRも日野市も鼻息が荒かったんだけどね」

おじさんの話を聞いていて、ふとしたおもいが頭をよぎりました。「農地をつぶしてハコモノをつくる時代が終わろうとしているのかもしれない」ということです。



上の写真を見比べてください。新駅の計画があった場所の1961年(昭和36年)と現在の比較です。ずいぶん様変わりしましたね。オセロのコインを裏返すように、農地をつぶし、住宅や工場といったハコモノを建ててきたのが昭和、平成の歩みだったといえます。

問題はこれからです。人口減少がすすむ令和をむかえ、裏返せるコインが少なくなってきているのです。

これまでの延長線上ではない、あたらしい時代にあった土地の利用法を模索する必要があります。ハコモノに頼ることができなくなってきたわけですから、むやみに土地をさわらずにすむ方法はないものでしょうか。

筆者がおすすめしたいのは「一般市民を巻き込む」ことです。

たとえば、元気なシニアが地主から農地を借り、道の駅に野菜を出荷してお小遣いを稼ぐ取り組みなど、面白いのではないでしょうか。あるいは、社会貢献がもとめられる時代ですから、地域の子供たちが共同で木を植え、気候変動を学習する場として活用するのも手かもしれません。一般市民の手を借りて土地を管理できるので、地主も助かるはずです。

車窓からみえる景色をキレイにしたい。そんなごく当たり前の考え方が世の中をかえる一歩になるかもしれません。

(おわり)

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