寒い日が続きます。
こんな季節、畑に行くとひもで縛られた白菜を見かけることがあります。
いたずらをしてとっちめられているわけではありません。
これは寒い季節の、白菜の保存方法なのです。
今回はそんな「はちまき」をした白菜が登場する、くどうなおこさんの『ちいさなはくさい』を紹介しましょう。
■絵本名:ちいさなはくさい
■作者:くどう なおこ
(絵)ほてはま たかし
■出版社:小峰書店
■ISBN:978-4-338-26110-4
それは、こんなお話。
この絵本の作者くどうなおこ(工藤直子)さんは『のはらうた』という素敵な詩集を出している詩人でもあります。
「きせつのながれにひたっていると、これはまるで じぶんのこころのなかの けしきみたいだなあ、と おもいます。」
これは、くどうさんは『のはらうたⅢ』にある文章の一節です。『ちいさなはくさい』にえがかれているのも、そんな「けしき」のような気がします。
冬を越して春になる。
そのことをくどうさんは「たくさんのゆきのよると こおりのあさが すぎて はるです」と、この絵本に書いています。
なんと美しい文章でしょう。
ここからさきの、春を描いた文章はぜひ声を出して読んでみてください。
ほてはまたかし(保手浜孝)さんの絵のように、きっと、心がぽっとあかるくなります。
ところで、はくさいの花です。
私たちは普段はくさいの花を見ることはほとんどありませんが、畑ではときどきはくさいの花を見かけることがあります。
はくさいはアブラナ科の植物ですから、菜の花と同じ、黄色い花をつけます。
畑で季節のかぜをつかまえてみませんか。
前回の記事はコチラ
>【食育に役立つお野菜の絵本たち】みんなで、うんとこしょ どっこいしょ/ロシアの昔話(A.トルストイ)『おおきなかぶ』
こんな季節、畑に行くとひもで縛られた白菜を見かけることがあります。
いたずらをしてとっちめられているわけではありません。
これは寒い季節の、白菜の保存方法なのです。
今回はそんな「はちまき」をした白菜が登場する、くどうなおこさんの『ちいさなはくさい』を紹介しましょう。
■絵本名:ちいさなはくさい
■作者:くどう なおこ
(絵)ほてはま たかし
■出版社:小峰書店
■ISBN:978-4-338-26110-4
それは、こんなお話。
丘の上の柿の木はずっとそばの畑を見て育ちました。
今年はたくさんのはくさいが植えられています。
おや? 畑の横にちいさな、はくさいの芽が出ていますよ。
この子が、この絵本の主人公の「ちいさなはくさい」です。
ほかのはくさいが大きくなって八百屋さんに運ばれていっても、この子はなかなか大きくなりません。
やがて、冬が来て、残ったはくさいたちは「わらのはちまき」をまいてもらいます。「ちいさなはくさい」もはちまきをしました。
はちまきをしたはくさいも次々と八百屋さんにいってしまって、とうとう「ちいさなはくさい」だけが畑に残ってしまいました。
泣きそうな「ちいさなはくさい」に、柿の木は「春になったらぐんぐん大きくなるよ」とはげましてあげました。
そこで、「ちいさなはくさい」は春をまって花をさかせることにしました。
そして、春。
さて、「ちいさなはくさい」は、どんな花を咲かせるのでしょう-。
今年はたくさんのはくさいが植えられています。
おや? 畑の横にちいさな、はくさいの芽が出ていますよ。
この子が、この絵本の主人公の「ちいさなはくさい」です。
ほかのはくさいが大きくなって八百屋さんに運ばれていっても、この子はなかなか大きくなりません。
やがて、冬が来て、残ったはくさいたちは「わらのはちまき」をまいてもらいます。「ちいさなはくさい」もはちまきをしました。
はちまきをしたはくさいも次々と八百屋さんにいってしまって、とうとう「ちいさなはくさい」だけが畑に残ってしまいました。
泣きそうな「ちいさなはくさい」に、柿の木は「春になったらぐんぐん大きくなるよ」とはげましてあげました。
そこで、「ちいさなはくさい」は春をまって花をさかせることにしました。
そして、春。
さて、「ちいさなはくさい」は、どんな花を咲かせるのでしょう-。
この絵本の作者くどうなおこ(工藤直子)さんは『のはらうた』という素敵な詩集を出している詩人でもあります。
「きせつのながれにひたっていると、これはまるで じぶんのこころのなかの けしきみたいだなあ、と おもいます。」
これは、くどうさんは『のはらうたⅢ』にある文章の一節です。『ちいさなはくさい』にえがかれているのも、そんな「けしき」のような気がします。
冬を越して春になる。
そのことをくどうさんは「たくさんのゆきのよると こおりのあさが すぎて はるです」と、この絵本に書いています。
なんと美しい文章でしょう。
ここからさきの、春を描いた文章はぜひ声を出して読んでみてください。
ほてはまたかし(保手浜孝)さんの絵のように、きっと、心がぽっとあかるくなります。
ところで、はくさいの花です。
私たちは普段はくさいの花を見ることはほとんどありませんが、畑ではときどきはくさいの花を見かけることがあります。
はくさいはアブラナ科の植物ですから、菜の花と同じ、黄色い花をつけます。
畑で季節のかぜをつかまえてみませんか。
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