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宮内 さん(利用者ライター / 読書アドバイザー)

【食育に役立つお野菜の絵本たち】みんなで、うんとこしょ どっこいしょ/ロシアの昔話(A.トルストイ)『おおきなかぶ』

【食育に役立つお野菜の絵本たち】みんなで、うんとこしょ  どっこいしょ/ロシアの昔話(A.トルストイ)『おおきなかぶ』
やさいを育てていて、一番の楽しみはやっぱり収穫の時。

あんなに小さかったやさいたちが収穫されるのを今か今かと待っています。
今回はそんな収穫の様子を楽しく描いたロシアの昔話の絵本、『おおきなかぶ』を紹介しましょう。

おおきなかぶ
■絵本名:おおきなかぶ
■作者 :ロシアの昔話(A.トルストイ)
     内田莉莎子 訳  佐藤 忠良 画
■出版社:福音館書店
■ISBN :978-4-8340-0062-7


それは、こんなお話です。
おじいさんのうえたかぶが大きなって、「とてつもなく おおきいかぶ」にできました。

おじいさんがこの「おおきなかぶ」をぬこうと、「うんとこしょ どっこいしょ」とがんばるのですが、かぶは大きくてぬけません。

そこで、おじいさんはおばあさんをよんできて、「うんとこしょ どっこいしょ」。
でも、やっぱりかぶはぬけません。

それではと、まごむすめをよんできて、「うんとこしょ どっこいしょ」。
いぬをよんできて、「うんとこしょ どっこいしょ」。
ねこをよんできて、「うんとこしょ どっこいしょ」。

それでも、かぶはぬけません・・・


さあて、どうなるのでしょう、この「おおきなかぶ」は。


この絵本が、ずっと昔から子どもたちに愛されてきたのには、理由があります。

話が単純でわかりやすいこと、家族や動物たちみんなで力を合わせること、文章がどんどんふくらんでリズミカルなこと。

そして、なんといっても「うんとこしょ どっこいしょ」のかけごえが楽しい。
保育園や幼稚園で、読み聞かせの絵本として人気があるのもわかります。

そんな子どもたちが大人になって、つぎの子どもたちに「うんとこしょ どっこいしょ」と読み聞かせている姿は、まるで「おおきなかぶ」をひっぱる人の列が増えていくのと同じです。

私たちはそんなふうにして、どんどんつながっていくのですね。

この作品は何人かの絵本作家さんによって描かれています。
なかでもオススメは、彫刻家としても有名な佐藤忠良さんが絵を描いた絵本です。

おじいさんが力いっぱいかぶをひっぱっている姿の、腕の力のはいりかた、足のふんばりなど、そのデッサンの素晴らしさにきっと感心するでしょう。

「うんとこしょ どっこいしょ」。

そんな大きな声が菜園に広がれば、うれしいなあ。

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